臨床より
先日、定期的(1~2ヶ月に1度)に来院されている患者さん(60代女性)
いつもより早くの来院がありました。
どうしたのか伺ってみると
「(来院する)2日前の夜から頭・肩・背中までが異常に凝ったような張ったような感じで痛みと息苦しい感じもあって、なんか胃の方までも痛いような張ったような苦しい感じで食べれない」とのこと
いつもと違う感じがしたので、何か変わったことありましたか?しましたか?
「実は初めて行った美容院で、その美容院で最近導入させたヘッドスパをキャンペーン中だったこともあり、これまた初めてやってもらったんだけどね…その時に結構な強さ(指が刺さっちゃうじゃないかというくらい)で頭・首・肩を押されたり、揉まれたりしたのよねぇ」
なるほど
「その時は気持ち良かったんだけど…その日の夜から辛くなってきて、翌日はさらにあちこち辛くて動けないから一日中横になってて、さらに胃も痛いような張ったような苦しくなっちゃったから病院に行った方がいいのか、でも薬は飲みたくないし、どうしたいいのかわからないから先生のとこに来ました。」とのことでした。
初めてづくしで、更にそちらの美容師さんもまだヘッドスパは導入したてでまだ慣れていないと言っていたそうです。
こんなやり取りがありました。
ここで頭~背中までの痛み・凝り・張りが胃に関係があるか?ですが、
当然のことながら大いに関係あります!
身体はひとつ繋がりですから皮膚(膜組織)をはじめとした筋肉や筋膜で全体が繋がり、その繋がりは骨格・内臓・血管・神経系などと繋がっています。
今回の患者さんの場合、なぜこんな症状が起きたのか?
①頭~肩を強く押され揉まれたことで筋肉・筋膜に緊張(炎症)が起き、その緊張は背中の方まで
②背中と胸に繋がる肋骨や、肋骨を繋ぐ筋肉(呼吸で肋骨を動かす)や肋骨下部に繋がる横隔膜にも
③横隔膜のすぐ下にあり繋がる胃の働きにまで影響
と考えられます。
また、さらに緊張状態は交感神経が高まっている状態にもなり、胃の活動に悪影響を及ぼしました。
(皆さんも緊張や不安な状態の時に胃が痛んだりすることがあると思います。)
施術としては、
まず、頭~腰に対しての緊張(神経系や筋肉系)を手技と特殊器具を使用して取り、
さらに胃に対しては仰向け状態でみぞおち(胃に位置)に軽く圧を加えながら呼吸の誘導し、胃の活動を助けるように施術。
施術中には張っていた胃がギュルギュルと音を立て動きました。
終わったあとはかなり身体が軽くなったとのこでした。
あとは家に帰ったあとは頭(首元)の氷水でのアイシングを指導して終了しました。
翌日の朝、その患者さんから連絡がありました。
どうしました?と聞くと
「先生、凄い楽になってご飯も普通に食べれました。ありがとうございました。」
「とりあえず報告とお礼が言いたくて」と
いや~本当に良かった良かった。
これからもまた頑張ろうと思う今日この頃でした。
「こんなことはここには関係ないかな」と思い込まず、身体のことでのお悩みの方はご相談ください。
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