これは患者さんから良く質問されることの第一位です。
温めた方が良いのか?冷やした方が良いのか?
または、何となく冷やした方が良さそうだけど、どの状態まで冷やして、いつから温めるか?なども聞かれます。
答えは…『温めずに冷やす!』これに限ります。温める必要はありません。
炎症の「炎」の字を良く見てください。火が二つで構成されていますよね。漢字はその事柄や様子を良く表しています。これだけでも熱いというイメージが伝わってくるはずです。
なぜ、冷やすかは身体の構成成分は主に水・タンパク質・脂質でできていて、特にタンパク質と脂質は熱に非常に弱いということです。それは筋肉・骨ももちろん同じです。骨も実はコラーゲン(膠)というタンパク質が無ければ成り立ちません。コラーゲンで出来た枠(鎖)があってこそカルシウムの沈着が起こり骨の硬さが作られています。
人は身体を一定の温度に保つ恒温動物ですので、日々の生命活動の中で体内に発生した熱を捨てながら生きています。(呼気、汗、皮膚、便、尿など)本来、熱を捨てるようにできているのです。まして炎症(発熱・発赤・腫脹・疼痛)が起きているところは熱が高い状態ですから更に熱を加えることは非常に危険です。治りが遅くなることはもちろん、慢性化したり、場合によっては骨の変形を助長してしまいます。これは既に何十年も前かわかっていることです。
でもなぜか、日本では痛い時や辛い時は温めるという人の方が圧倒的に多い。それは温泉文化もあり、昔から「身体を冷やしちゃいけないよ」と言い聞かされてきたから、病院の先生からも「冷やさないで温めなさい」と言われるから。など「温める」といったイメージが強いからだと思います。確かに身体全体の冷えは良くないですが、炎症部を冷やすこととは意味が違います。
病院では炎症(熱)があると言いながら電気や遠赤外線など温熱療法をして更に温め、その後に痛み止めと冷却湿布を処方される。何だか変な話ですよね。これで更に温めるんだか冷やすんだかが余計わからなくなってしまいます。
確かに温めると痛みが和らぐのですが、それは痛みを感じる神経が熱で鈍感になっただけで良くなったわけではありません。神経もタンパク質でできていますから温めることによって正しく機能できない状態です。温めるのを止めると正常に機能することでまた痛みが出る。するとまた温める。これを繰り返すことにより内部の炎症熱がなかなか処理出来ないことで症状の慢性化が起こります。
これに比べて冷やす(局所的)においては、冷やしはじめの5分位が冷たさで神経の感度が高くなったために痛みが増したように感じますが、けして悪化したわけだはありません。20分から40分位冷やすことで炎症熱によるタンパク質の破壊を食い止め、痛みの物質も抑えられます。また、冷却した箇所では冷却後には温度を戻すために血行が盛んになり、免疫力を高まって修復も早くなります。急性期はもちろんのこと慢性化して痛みがある場合にも温めるよりも冷やしましょう!副作用がなく安全です。
冷却での副作用は一切なく、ただ冷たさと最初の5分位の痛みくらいだけです。詳しい冷やし方は生理的局所冷却をご確認してください。
注意点としては、冷やす時は同時に二か所以上は冷やさないでください。身体全体が寒くならないようにしてください。
「身体を冷やす(冷え)」と「局所的に冷やす」は別ものです。
ふじみ野 整体 カイロプラクティック Healing & Care 市沢カイロプラクティック 嶋田