以前、「鼻呼吸と口呼吸」で少しお話しましたが、
今回は最高中枢である脳の温度が上がり過ぎないように、また上がってしまった温度を安全な温度まで下げてくれる機構、
人の身体に備わっている重要な「天然冷却システム」についてです。
(脳温が上がり過ぎるとなぜいけないのかについては詳しくは「頭寒足熱」のところを見ていただければ良いと思います。)
脳温が上がるとは、血液循環が悪く熱交換が上手くできなく熱がこもっている状態をいいます。…「脳うつ熱」
脳は活動エネルギーとして大量のブドウ糖を酸素で燃やして使うのですが、その際に熱(活動熱)が生じます。その熱によって水と脂(リポ蛋白)でできている脳自体が融けないように熱を奪うための冷却システムが頭部、顎顔面部、頸部に備わっています。
一つは頸部から脳を循環してる血流(静脈)による「血流冷却システム」があり頸部から脳を囲むように張り巡らされているもの。
もう一つは鼻呼吸による「空冷システム」で、鼻呼吸によって新鮮な低い温度の空気を鼻から取り込むことにより脳の下に相当する鼻腔・副鼻腔を抜け、ホルモンの中枢である下垂体の下の蝶形骨洞を通ることによって温度を下げ、下垂体を取り巻く海綿静脈洞をも冷やして熱で破壊されないように脳を守っている。
さらには鼻呼吸することで蝶形骨洞に圧力変化がおこり下垂体の働きにも影響する。
このうちに「血流冷却システム」の機能が低下して脳温が上昇すると何が起こるかというと、脳を冷やそうと鼻水を分泌します。(風邪でもないのに鼻水が出てくる時などは脳温を下げようとしている生理的な反応です。)
鼻呼吸をすることによって、その気流を利用して分泌物が蒸発する際の気化熱を利用しているのです。その状態が長く続き過ぎると分泌量が過多になり粘膜が腫れた状態(鼻閉)となります。これが慢性鼻炎です。
慢性鼻炎になれば当然鼻から呼吸しずらくなるので口呼吸となってしまい口腔内が乾燥することで扁桃腺が腫れやすくなります。細菌やウイルスにも感染しやすくなってしまいます。さらには鼻と耳は耳管により繋がっているので耳の症状を出やすくなります。
頭…最高中枢指令塔である「脳」 ホルモンの中枢である「下垂体」 を熱から守ることは身体全体を守ることと同じです!
なるべく薬に頼ることなく、まずは最初から身体に備わってる機能が十分に発揮できるような身体づくりをしておくことが大事です!
頭、首、そして身体全体のバランスの崩れは骨格(見た目)だけではない様々なところにに影響を及ぼし症状を引き起こします。
なるべく歩いて、天然冷却システムでは補えない場合は頭部を冷却することも大事です!
歩き方は こちら 冷やし方は こちら
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